Archive for 10, 2012

マイクロエンド

先日、マイクロエンドのセミナーに参加してきました。
マイクロエンドとはマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使い、根管治療、いわゆる根の治療を精密に行うことを言います。従来の方法(保険診療の範囲)と区別されてこう呼ばれています。歯の中の根管と呼ばれる細い管は肉眼ではほぼ見えません。従来の方法では、見えていないのに手探りで先生の「勘」に頼って行われていると言っても過言ではありません。現代の進歩した医学においては非科学的だと思われるかもしれません。しかし、それが日本の現状なのです。
それを裏付けるかの如く、一度治療されたはずの歯に何らかの症状が出る割合が非常に高いのが現状です。

世界的にみるとマイクロスコープの普及率はアメリカでは50%を超えており、日本では3%強と言われています。
もちろん自由診療の国と皆保険制度の国という土壌の違いはありますが。日本とロシアでの普及率が特に低いそうです。
講師の橋爪先生は日本で初めて医院名に根管治療専門と入れた方であり、自分が生きている間に日本でのマイクロスコープの普及率を10%台にするために活動していきたいと言われていました。
当院においても2年程前からマイクロスコープを様々な治療に取り入れ、根管治療も「米国式根管治療」として通常の治療と区別し、しっかり治療したいと希望される患者様に行っております。
もちろん、設備だけあれば良いという問題ではなく、それをいかに使いこなすかが大切であると思っております。
これからも患者様に理解し、この治療を選択していただけるように努力していきたいと思っております。

2012-10-21 21:16 講習会 Comments(0) Permalink

CT導入しました。

2012年9月、ついに当院にも歯科用CT撮影機が導入されました。

2004年に当地で開業させて頂いて8年以上経ちましたが、まさか当院にCT撮影機が導入されるとは思ってもみませんでした。と言いますのもその当時では歯科用CTなどという物は存在して間もない物でありましたし、何よりも私自身その必要性がよくわかっていませんでした。言葉は悪いですが、無くても困らない贅沢な設備と思っていました。一部のインプラント治療の専門医のために存在している物という捉え方をしていました。しかし、昨今のインプラント治療の急速な普及による正確な診断の必要性、患者様に対するインフォームドコンセントの重要性、安心安全な手術などのために無くてはならない物になりました。当院でもインプラント治療は多く行っており、以前より提携病院さんでCT撮影をお願いしておりました。しかし、患者様に貴重な時間を浪費させてしまうということと、医科CTにはない歯科用独自の画像情報が得られるというメリットのために導入致しました。

実は、CT画像はインプラント治療以上に他の治療にも有効であることを痛感しています。

例えば、歯周病において3次元的にどこまで骨吸収がすすんでいるのか?歯の根管の形態がどのようになっているのか?親知らずはどのように埋まっているのか?などが正確に診断でき、治療がすごく楽になります。

今後、診断や治療にはなくてはならないものであることに間違いはありませんし、患者様により安心安全な治療が提供できることを信じて疑いません。

今後もCT画像の有効性を報告していきたいと思っています。

2012-10-09 0:24 その他 Comments(0) Permalink