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銀歯からの脱却のススメ 〜セラミックへ〜

いわゆる「銀歯」というのはどのようなものなのでしょうか?

現在、保険診療での被せ物や詰め物で使われている金属は金銀パラジウム合金というものです。

過去にはアマルガムという水銀含有が50%の金属も使用されていましたが、2016年に保険診療から除外されています。

しかし禁止ではありませんが、ほとんど使われていないのが現状です。

水銀とはいってもこれは無機水銀であり、水俣病の原因となった有機水銀ではありません。

しかしながら、デンマークやイギリスなどの医療先進国では使用が禁止されており、世界でもその流れになっています。

先にのべた金銀パラジウム合金もアマルガムほどではありませんが、金属である以上、様々な問題が指摘されています。

冷たいものや熱いものを口にすることで温度変化にさらされたり、噛むことで圧力が加わったりすることで銀歯から金属イオンが溶け出します。

その結果、金属アレルギーが引き起こされる可能性が高くなります。

また、金属修復物は歯科用のセメントで付けられますが、それは経年劣化で隙間ができて外れたり、再び虫歯になったりする可能性が高くなります。

そして再治療を繰り返すことによって歯はどんどん劣化していきます。

別の観点からの問題点としては「見た目」です。

これは非常に重要です。

人間を含めた哺乳動物の歯は白く、金属色ではないのです。

金属を使用した保険診療が根付いている日本人にはあたりまえになっているかもしれませんが、欧米の先進諸国では考えられないことなのです。

金属を使用するとそれだけで口の中が暗くなってしまいます。老けて見えるかもしれませんね。

そして、相手に与える印象が変わってしまいます。自身では奥の方だから見えていないだろうと思っても相手からは案外見えています。

保険の治療でも大きくない虫歯であれば、コンポジットレジンというプラスチック系の材料を詰めることもできますし、被せ物でも同じくプラスチック系の材料のCAD/CAM冠というもので治療は可能です。

しかし、強度、耐摩耗性、変色性などに問題がありますので、白いからという理由で積極的におすすめできるものではありません。

そこで自由診療にはなるものの選択肢に挙がってくるのが「セラミック」や「ジルコニア」です。

これらはいずれも歯に近い材質で、銀歯と違って体に馴染みやすく、金属イオンが溶け出す心配もありません。

見た目が自然で変色しにくく、汚れや細菌が付きにくいという特徴もあり、定期的なメインテナンスを行っていれば長期間の使用も可能です。

自由診療のため費用はかかりますが、安価な保険治療を繰り返し、歯にダメージを与えるリスクを引き受けることを考えるとセラミックによる精密治療の意義は大きいのではないでしょうか。

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